Leonardo da Vinci

レオナルド・ダ・ヴィンチの夢とジェイテクトの技術

自動車はどうして左右に曲がれるの?
クルマには必ず付いている!ステアリングの話

自動車が左右に曲がれるのはレオナルド・ダ・ヴィンチのおかげ!?

皆さんに身近な乗り物である自転車。小回りが効くこの乗り物は、ハンドルを左に曲げると車輪が左に向き、右に曲げると右に向いて、自転車の方向を曲げることができます。では自動車ではどうでしょう?ハンドルを回転させると、なぜタイヤがその向きを変えるのでしょうか?ハンドルの先で何が起きているのか、見たことがある方は少ないと思います。実はこの機構の原型を考えた一人として名前があがるのが、レオナルド・ダ・ヴィンチです。
レオナルド・ダ・ヴィンチが残したメモ(手稿)には、車の方向を自由に変えるためのアイデアのスケッチが描かれています。これは、ハンドルの回転運動をタイヤの左右の動きに変える「ステアリング」の原型であり、今の時代を走る自動車にも使われ続けているのです。この業績は、クルマが社会に無くてはならなくなった19世紀以降に特に大きく評価されています。

ハンドルの先には何がある?

ではステアリングの仕組みを見ていきましょう。自動車の運転手が左右に曲がりたいと思ったとき、まずハンドル(1)を回転させます。ハンドルには棒(2)を介して歯車(3)が付いていますので、ハンドルを回転させると歯車が回転するのです。すると、この歯車がタイヤに繋がる部品(4、ラックアンドピニオンなど様々な方式があります)を左右に動かすことになります。このように、ハンドルの回転運動を左右の運動に変換するため、左右に曲がることができるのです。この機構が、馬車や手押し車しか無かった500年も前に発想されていたというだけでも驚きです。
しかし、よく考えてみて下さい。自動車は少なくとも1000kgもの重さがあります。その重さを4点で支えているタイヤを動かすには大きな力が必要です。そのため、エンジンの力でドライバーのハンドル操作をサポートするパワーステアリングという装置が発明されました。そのおかげで、ハンドルを回転させる力が小さくてもタイヤの向きを変えることができ、力が弱い人でも思い通りにハンドルを操作し自動車を運転することができるようになったのです。

ジェイテクトは電気の力を使ったパワーステアリングを産み出した

1980年ごろから日本で普及しはじめた軽自動車や小型の自動車ではエンジンのパワーが小さいために、エンジンを利用したパワーステアリングが使えないという課題がありました。そんな中、1988年に世界で初めて電気の力を使ったステアリングの開発・量産に成功したのが、ジェイテクトの前身企業である光洋精工でした。
運転手のハンドルの動きを違和感なくタイヤに伝え、自然に自動車を操ることができる電動ステアリング。最初は軽自動車に使用されたのですが、21世紀になると、軽自動車以外にも使用されるようになりました。特にエンジンを使わず、モーターで動く電気自動車や、ハイブリッドカーにはなくてはならない装置となっています。また、ステアリングの性能が上がることで、スムーズに車を動かすことができるようになります。そうすると、燃費が良くなり、消費するエネルギーの量も減らすことができます。環境に優しい車作りのためにもステアリングは大きな役割を果たしているのです。

作成協力 株式会社リバネス

次のページ » 機械を作る機械!レオナルド・ダ・ヴィンチが夢見た未来のモノづくり